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区間分割タイプの問題

余り出ないですが,珍しい問題群について.
区間分割タイプの問題(後半になるほど難)

区間分割タイプの問題でキーとなる考えは以下。

αを正の数,aを任意の実数とする。このとき区間[a,a+α)にはαの整数倍が必ず1つ存在する。
このバリエーションとしては,
A:[a,a+nα)にはαの倍数がn個存在する。(nは自然数)
B:[a,a+nα)にはαの倍数が[n]または[n]+1個存在する(nが実数ではない)
この当たり前の事実が強力なキーになることが多い。αが整数でなくてもよいのがポイント。

1:
正の整数kに対して,k-1≦m/√51<kを満たす整数mの数をa_kと置く。
数列{a_k}の最初のn項のうち値7を取るものの個数をb_nとする。
lim[n→∞]b_n/nを求めよ。

<考え方>
k-1≦m/√51<k ⇔ √51(k-1)≦m<√51k
I_kを[√51(k-1),√51k) と定義すると,区間[1,n)は∪[k=1,n]I_kで表される。
I_kの長さは√51で,I_kに含まれる整数の数は7個または8個である。
したがって,a_kのうち7であるものがb_n個,8であるものがc_n個であるので
b_n+c_n=n…①が成立する。
また,7b_n+8c_n=[√51n]+1…② が成立する。
①,②よりc_nを消去して
8n-b_n=[√51n]+1 従って答えは8-√51と分かる。

2:
a_k=sink/|sink| (k=1,2,3,…)のとき,lim[n→∞]1/n*Σ[k=1,n]a_k*a_(k+1)を求めよ。

<考え方>
a_kの定義から
a_k=1 (2mπ<k<(2m+1)π)
a_k=-1 ((2m-1)π<k<2mπ)
と定まる。(πは整数ではないので,sink=0とはならない)
I_mを[2mπ,(2m+1)π)
J_mを[(2m+1)π,(2m+2)π) と定義する…
このようにしてもあまり意味が無い,なぜなら求められているのはa_k*a_(k+1)の値であり,a_kの値ではないからである。よって方針転換すると…a_k*a_(k+1)=b_kとして
b_k=1 (k<mπ<k+1を満たす整数mが存在しない)
b_k=-1(k<mπ<k+1を満たす整数mが存在する)
と考えたほうがよい。
ここで,区間[1,n]の間に,mπの形の数は[n/π]個存在する。
よってb_k=-1となるのはおおよそ[n/π]個存在する。したがって
1/n*Σ[k=1,n]a_k*a_(k+1)≒1/n*(-[n/π]+(n-[n/π]))→1-2/π となる。
3:
2^555は168桁の数で,その最高位の数は1である。集合{2^k|kは整数で1≦k≦555}の中で,次の条件を満たすものはそれぞれいくつあるか。
(1)最高位の数が1
(2)最高位の数が4

<考え方>
(1)
10^k≦2^m<2*10^kを満たすmの個数を求めればよい。
底が10の対数をとって k≦mlog2<k+log2
区間[k,k+log2)をI_k
区間[klog2,(k+1)log2)をJ_kとしたとき,
I_kもJ_kも区間の幅はlog2である。ゆえに,∪[k=1,∞]I_kに∪[k=1,∞]J_kを重ねたとき,点klog2は区間I_kの間に1つずつ含まれる。従って,一つのkに対し一つのmが対応する。よって167個が答え。

(2)
同様に4*10^k≦2^m<5*10^kを満たすmの個数を求めればよくて,
底が10の対数をとって k+2log2≦klog2<k+1-log2
区間[k+2log2,k+1-log2)をI_k
区間[klog2,(k+1)log2)をJ_kとしたとき,
I_kの幅は1-3log2
J_kの幅はlog2 と幅が一致しておらず分布がわからない。
(ここからがかなり難しい)
(1)で求めたように,区間の幅がlog2であれば,かならずlog2の倍数があることがわかった。つまり,
[A*10^k,B*10^k)の区間の幅がlog2であれば,あるkに対し,必ずmが存在する。
さて,(1)より[10^k,2*10^k)の区間の幅はlog2である。また,
[2*10^k,4*10^k)の区間の幅もlog2である。更に,
[5*10^k,10^(k+1))の区間の幅もlog2である。このことは以下の事実を示している。
k桁の2^m型の数で,かならず最高位の数が
(1)1であるものが1つ
(2)2~3であるものが1つ
(3)5~9であるものが1つ
存在している。
さて,2^555は168桁であったので,167*3個最高位の数が4でないものがある。以上より,最高位の数が4であるものの数は555-167*3=54








(1),(2)の別解(こちらのほうがかなり自然)
①k桁の2^m型の数の最高位を並べたとき,はじめの数は必ず1である。
(略証)
k-1桁の最大の数は大きくとも999…99だが,2倍したときに最高位の数は19・・・で2とはならない
②k桁の2^m型の数の最高位の数に4が含まれるとき,その桁の2^m型の数の個数は4である
(略証)
1からスタートしたとき,次の最高位の数としてありうるのは2または3で,
3のときは次の数は小さくとも6で,3つしか現れることは無い
2のときは次の数は4以上で,5ならば3つしか現れず,4ならば次で位が上がることはないので4個現れる
①より,まず1が現れる個数は167とすぐわかる。
また①,②より4が現れる桁をp個とすれば4が現れない桁は167-p個
また,k自体の数は555で,4が現れる桁では4つ,現れない桁では3つ2^m型の数があるので
3(167-p)+4p=555が成立。 以上を解いてp=54を得る。

以上の考えを数学的に厳密に記述したのが前述の解答といえる。

4:
a_n=Σ[k=1,n]k^2 と置く。
ある自然数mに対しm^3≦a_n≦(m+1)^3を満たすnの個数としてありうる値を求めよ。

<考え方>
普通に考えると,区間を
I_k=[Σ[i=1,k]i^2,Σ[i=1,(k+1)^2)
J_k=[k^3,(k+1)^3)
として交わりを考えるところなのだが,今までのパターンと違い区間の幅が変動するタイプであり交わりを考えるのが難しい。よって,区間の幅を固定するという発想で解答するしかない。

(解①)どちらの幅も固定してしまい,従来のパターンに持ち込む方法
整理すると,3m^3≦n^3+(3/2)n^2+n/2≦3(m+1)^3
よってf(n)=n^3+(3/2)n^2+n/2 と置くと,
3^(⅓)*m≦{f(n)}^(⅓)≦3^(⅓)*(m+1) となり,
I_k=[3^(⅓)*k,3^(⅓)*(k+1))と置くと,区間の幅は3^(⅓)となる。この値はおおよそ1.4であり,この間にいくつ{f(n)}^1/3が含まれるかを考えればよい。
ここで,(n+⅓)^3<f(n)<(n+½)^3が成立するので,
区間J_k=[k+⅓,k+½) を考えたとき,この区間の中に{f(n)}^(⅓)=b_nは1つ含まれる。
ここでJ_kの区間の幅は⅙=0.16…
ここまででお膳立てが完了。あとは例によって区間の交わりを考えればよい。
J_kの左端とJ_(k+1)の右端の幅は1なので,I_kの区間の幅が1.4~1.5であることと,1+1/6<1.4であることから,かならずI_kはJ_kを1つすべて含む。また,3個のJ_kと交わるには少なくとも2-1/6の長さがなければならないが,区間の幅は1.5より小さいのでこれはありえない。よって1個または2個である。

解②(片方の幅のみを固定する方法)
m^3≦(⅓)n^3+(½)n^2+(⅙)n≦(m+1)^3 …(*)を導くところまでは同じ。
ここで,具体的にA≦n≦Bと解くことができれば,2≧B-A≧1を示し,示すことができる。
しかし,中身の式が「3次方程式」であるため,そのA,Bを求めることが普通はできない。
が,とりあえずf(m)≦n≦f(m+1)と具体的に解けたとしよう。欲しいのはf(m+1)-f(m)の値。
ここで平均値の定理よりf(m+1)-f(m)=f’(c)である。(m<c<m+1)
つまり,f(m)がわからなくともf’(c)をどうにかして求めることが出来ればよい。
y^3=(⅓)x^3+(½)x^2+(⅙)x は狭義単調増加するので,逆関数が存在する。
よって,x^3=(⅓)y^3+(½)y^2+(⅙)y …☆
としたとき,f’(m)は上の式でのyのy’に等しい。つまり, ☆を微分し,式変形により
0<y’<1であることが示せれば,具体的にf(m)を求めずとも,f(m+1)-f(m)の値は求まる。
☆の両辺をxで微分すると
y’=(3x^2)/(y^2+y+⅙)となる。ここで,示すべき不等式は
1≦(3x^2)/(y^2+y+⅙)≦2
であり,これを同値変形すると
1/27(y^2+y+⅙)^3≦x^6≦8/27(y^2+y+⅙)^3
であり,☆からxが消去できて,結局,y≧1に対して
(y^2+y+⅙)^3≦3(y^3+(3/2)y^2+(½)y)^2≦8(y^2+y+⅙)^3…★
が成立することを示すことができれば,(*)を満たすnの個数は1個または2個に限られることが言える。
しかし★を示すのは大変なので,より強い不等式
(y^2+2y)^3≦3(y^3+y^2)^2
3(y^3+2y^2)^2≦8(y^2+y)^3
を示してしまえばよい。これで★も示すことができる。ここでy≧3では上の不等式は成立しているが、y=1,2では成立しない。よって,n=1,2のときは個別に示すことで,全体の証明が完了する。

解③
不等評価などを用いて帰納的に示すことも出来るが,かなりトリッキーに式変形を行わなければならず,汎用性に欠けるので省略。
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yks

Author:yks
受験生の頃に書いた
京大数学の考察・受験数学の解説・数学の勉強法・参考書のレビュー
を残しています.メインは受験数学の解説です.少しでも受験生に役立てば幸いです.
(最新2つの記事がまとめ記事になっています)
今は管理人は大学生ですが,受験数学についてでしたら答えれますので,質問などあればコメントしていただければと思います.
これからは数学について適当に投稿していこうと考えています.
数式を気軽に投稿できるblogってないんですかね?


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